ワンポイントレッスン(18)
Q 6歳の聾児です。「は行」の発音が苦手です。特に「ひ」が苦手で「き」のようになったりします。どのように矯正したらいいのでしょうか?
A 「は行」は呼気の使い方がポイントです。無声の呼気にやわらかく有声音の母音を後続させなければなりません。「は行」は、現在、構音点の違いから、「は、へ、ほ」は声門音、「ひ」は硬口蓋音、「ふ」は両唇音となっていますが、8世紀頃には、例えば「ひ」には二通りの発音があったと言われています。また、16世紀頃には、「は」が両唇摩擦音であったとも言われています。
聴覚障害児の練習では、構音点の違いは無視して、全ての「は行音」を両唇摩擦音で練習するところから始めることをお勧めします。やや乱暴な方法のように思われるでしょうが、不思議なほど容易に、自然な「は行音」を習得することができます。つまり、「ふ~」と、心持ち強めに息を吹きながら、それぞれの母音をゆっくり後続させるのです。「ひ」であれば、「ふぃ~」のような感じで練習します。そのようにすると硬口蓋音に母音を容易に乗せることができます。そのような練習をしばらくした後で、力まずに、普通に「ひ」を発音すると、正しい「ひ」が得られます。
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