ワンポイントアドバイス(7)
Q(7)
補聴器の調整と効果について伺います。聴力損失の厳しい高音域での「利得調整」で、会話音域での反応を求めて、過度とも思われるほどに増幅されることがよくありますが、言葉の「聴き取り理解」にあまり役立っているようには感じられません。なにか改善策のようなものはないでしょうか。
A
感音性の高度難聴(聾)の場合、一般的に、高音域で聴力が低下しています。そのような場合、高音域を増幅すれば良い結果が得られるかというと、必ずしもそうではないようです。
高音域を過度に増幅すると、音声の「有る無し」は補聴器を介して分かるものの、言葉の内容となると、了解度が下がってしまうことがあるようです。時には、「聴き取り理解」が困難であるばかりか、耳に痛みを感じることもあるようです。そのような場合、発音にも影響が及び、「硬起声」とでも呼べるような、搾り出すような、不自然な、硬い声になったりもします。高音域での会話音域内の反応を求める調整は、必ずしも言葉の聴き取り理解にプラスになるとは限りません。
もし、「聴き取り理解」に困難を覚えるようであれば、高音域の調整をやや控えめにするなどの処置をとったほうが、かえって補聴効果が増すようです。補聴器の性能は技術的には進歩してきていますが、そもそも補聴器は検査音(純音)を聴くためのものではなく、複合音である言葉を理解するための補助具であることを忘れてはいけません。環境音の処理の問題はありますが、低音域(1,000Hz以下)を優先して、リズムなどを頼りに、言葉の意味内容を捉えることを目指すほうが、補聴器を効果的に活用することにつながる場合もあるようです。