ワンポイントアドバイス(10)
Q(10)
「読み・書き」の学習は何歳くらいから始めるのがよいのでしょうか?
A
文字に対する興味が芽生える年齢は子どもによって異なります。3歳くらいから関心を示す子どももいれば、就学年齢に近づいても「ひらがな」を覚えようとしない子どももいます。(概して男の子は文字を覚え始めるのが遅いようにも思われます。)
文字に関心を示さない幼児に対して、周囲の者が、焦って、半ば強制的に「ひらがな」などを覚えさせるようなことは、将来いろいろな面で困った問題を引き起こしかねませんので、控えたほうが賢明でしょう。就学以前の時期では、「読み・書き」の学習は、自然に子どもが興味をもつまで待つ姿勢で臨んだほうがよいように思われます。
また、難聴であるということで、特別な学習指導を行うことは、避けたほうがよいように思われます。文字学習の開始時期については、健聴児と同様に考えて問題はないと思われます。
「急がば回れ」という言葉があります。発声、発語、そして発話において、改善や進歩がある程度見られた後に文字による言語学習を開始するほうが、概して子どもにとって負担が少ないように思われます。経験的に言えることですが、音声の伴わない文字学習ほど進歩の遅いものはありません。もちろん、発音面で完璧を目指すあまり、子どもが文字に興味を示しているにもかかわらず、「読み・書き」を禁じるというような極端なことは控えなければなりません。発音が多少不明瞭でも、文字を音声に変換することができるようであれば、「読み・書き」の勉強は、幼児の言語発達を大いに促します。
個人差のあることですが、年少・年中の頃は主に発音の練習に努め、6歳を過ぎた頃から少しずつ「読み・書き」の学習を導入していくことが、その後の言語発達を考えると、やはり無難ではないかと思われます。文字学習の開始時期に関しては、急ぎ過ぎないことが肝要です。